痔といえばもっとも多いのが「いぼ痔(痔核)」です。肛門の内側や外側にできた突起(イボ)が
炎症を起こして痛むことがあります。出血する場合もあります。
奥にできるのが「内痔核(ないじかく)」で、手前にできるのが「外痔核(がいじかく)」です。
軽いうちはあまり症状が感じられませんが、進行すると座るだけで痛みを感じ。痔核(イボのこと)が肛門から飛び出るようになり、やがて指で押しても戻らなくなります。
排便時に肛門が切れて痛むのが「切れ痔(裂肛)」です。便が固すぎる、太すぎるなど排便のトラブルで発症します。何度も繰り返すと傷が固くなり裂けやすくなるため、慢性化していきます。
痛みとともに、出血を伴うことが多いです。(トイレの後、血がでませんか?)
肛門が感染して膿がたまり、お尻に穴があくのが「痔ろう(痔痩)」です。「あな痔」とも呼ばれます。
重症だと発熱や激しい痛みを伴います。慢性化すると穴から細菌が浸入しやすくなり、再発を繰り返すようになります。
痔は種類によって治療・対処が違います。また、直腸癌などの大きな別の病気が隠れてる恐れもあります。自己判断せずに専門の病院を受診することをお勧めします。
いぼ痔の治療には、①保存的治療(薬物療法)、②硬化(注射)療法、③手術療法があります。
いぼ痔の治療は、①保存的治療 が原則です。治療薬には内服薬と外用薬(軟膏や座薬)があります。これらの薬とライフスタイルを改善することで大半のいぼ痔は改善します。
しかし、いぼ痔が大きくなり肛門からでてしまい、戻りにくい場合は、②硬化療法 や ③手術療法 の対象となります。
②硬化療法 は、ジオンというお薬を用いたALTA(アルタ)療法を行います。ALTA療法は、ジオン注射薬をいぼ痔に注射し(四段階注射法)いぼ痔の腫れ・脱出をおさえます。治療は20分ほどで終わります。術後の痛みもわずかで、再発率も低く、日常生活へ早く復帰することができます。この治療は、四段階注射法の講習を受け技術を身に付けた医師しか治療を行えないことになっています。
③手術療法 はは結紮(けっさつ)切除術が最もポピュラーな治療法です。いぼ痔に流れ込む動脈を縛って、いぼ痔を切り取ります。通常、3か所のいぼ痔を切り取りますが、②硬化療法 との組み合わせで、切り取るところを減らすことができます。
診察の手順は 問診 →視診 →触診 →指診 →肛門鏡診となります。
指診は痛そうで、抵抗を感じる方もいらっしゃるかと思いますが、リラックスして受診すればさほど痛みは感じません。
ご安心ください。
診察時はパンツやズボン、スカートをずらすよう指示があります。診察時には右側を下にして横になっていただきます。
からだにぴったりしたズボンや、ワンピース・つなぎなど、脱ぎにくい、着にくい服装は避けたほうがよいでしょう。
また、ボディスーツやガードルといったからだを締めつける下着も避けたほうがよいでしょう。
病状によって、保存的療法(内服薬と外用薬)での治療ですむ場合もありますし、手術が必要な場合もあります。
専門医師が診察をしたうえで診療方針を決定いたします。まずはご来院の上受診いただき、ご相談ください。
生理中でも痔の診察や治療は支障なく受けられます。とくに受診日を変える必要はありません。
お問合せ・診療予約/
0764-21-8855
あくまで、診察をしたうえで診療方針を決定いたします。 まずはご来院の上受診いただき、ご相談ください。
肛門疾患手術件数1697 件(2020年3月31日現在)
「痔」 の多くは手術なしで完治いたします。ここでは手術のみの統計となっております。
土曜に診療・手術ができるとあって、富山県のみならず北陸全域や近隣各県から受診されています。
もりクリニック 院長より
「痔」は日本人の三人に一人がかかるといわれていますが、恥ずかしさや治療に対する怖さから放置しがちなことが多い病気です。排便時の出血や、いぼ痔が脱出で困っている方も多いのではないでしょうか。
痔の治療は、すぐ手術が必要ではないかと思われがちですが実際に手術が必要な方は少数です。また、治療法の進歩でいぼ痔を切らずに注射で治すことも可能となっています。
当院では、出来るだけ痛くない治療を心がけています。手術が必要な場合も寝ている間に治療が終了し日帰りで治療を受けられるようにしています。痔でお困りの方は是非ご相談ください。